これを食べるなら旅費をかけても惜しくはない
あまり多くはないですが、これを食べにわざわざ時間と旅費をかけても惜しくはないものがあります。
富山のある小料理屋さんで食べた「のどぐろねぎま串」です。
初めて食べたときは言葉を失いました。美味しいものを口にすると、人は「おいしい」という言葉すら出てこないと思いました。そして、その味が本当だったのかどうかを確かめるべく、1年経ってまた同じお店で食べたのですが間違いはなかったです。
さて、昨年10月に富山に出張があり、取引先の方と一緒にそのお店に行ったのですが、残念ながら「のどぐろねぎま串」は提供していませんでした。
お店のご主人にその理由を聞くと、肉厚ののどぐろでなければあの味が出せないとのこと。そして肉厚のものを市場で競り落とそうとしたが、あまりにも高額でお客さんに出せる値段にならないので、泣く泣く提供を中断しているとのことでした。そしてご主人曰く、小ぶりなのどぐろでも妥協して作れなくはないがそこは妥協しない、したくない、とのこと。「良い店を見つけた」と思った瞬間でした。
その時は代わりに、真鯛で同じものを作ったというのでそれをいただきました。(写真)
でもやはり本来の味に敵わないと思ったので、機会を見つけてまた行きたいと思っています。
ちなみに、お値段はお酒以外、料理のほとんどが「時価」。でも、食べてみるとどの料理も妥協していないことがうかがえます。ここではあえてお店の名前を挙げませんが…。
執筆者紹介
吉田幸司
株式会社自然エネルギー市民ファンド代表取締役
(弁護士)