10月16日、当協会にて宅建業免許の事務所要件にフォーカスした勉強会を開催し、講師の田中洋輔氏(行政書士)に、申請手続きを行う上での重要なポイントを解説していただきました。
特に事務所の独立性に関する判断が微妙な事例を多く取り上げていただき、基準となる考え方をしっかり理解することが重要であると改めて感じた次第です。
宅建業免許において、申請業者が他の会社等と同居する(同一フロアに事務所を設ける)場合は、それぞれの会社等の専有スペースが独立していることに加え、他の会社等の専有スペースを通らずに事務所にアクセスできる必要があります。
また、逆に、申請会社の専有スペースを通らなければならない場所に他の会社等の事務所がある場合も、事務所の独立性が損なわれるものと判断されます。
当たり前の話のようですが、例えばグループ会社・関連会社等との同居であればこのような明確な区分けをせずとも、業務上支障がないのではないかと考える方がいます。
実際に支障はないのかもしれません。
それでも、宅建業免許を受けるためには、申請会社自体が独立した事務所の使用権原を有していなければならないことに注意が必要です。
なお、この独立性については、社長の自宅の一部を会社の事務所として使用する場合などにも同じ考え方が適用されます。
つまり、住宅の玄関以外に事務所専用の入口があるか?他の部屋とは壁で間仕切りされているか?といった点が、事務所として使用できるか、できないかの判断材料となります。
次回は「自宅兼事務所」や「レンタルオフィス」を使用する場合の注意事項をお伝えしたいと思います。
執筆者紹介
入江行政書士事務所
行政書士